生産緑地のあらまし
そもそも生産緑地とは?
生産緑地とは、市街化区域内の以下の要件を満たす農地で、所轄自治体から生産緑地として指定を受けたものをいいます。
【主な要件】
・農林漁業などの生産活動が営まれていること
(または公園など公共施設の用地に適していること)
・面積が500m2以上であること(森林、水路・池沼等が含まれても可)
・農林漁業の継続が可能であること(日照等の条件が営農に適していることなど)
・当該農地の所有者その他の関係権利者全員が同意していること
東京23区・政令指定都市のほか「首都圏整備法に規定する一定の地域」で生産緑地が指定されます。首都圏では、ほとんどの市町村が「首都圏整備法に規定する一定の地域」とされています。
生産緑地をめぐる現状
首都圏の農地の固定資産税は、市街化政策によって、宅地並みに課税されています。しかし、生産緑地指定を受けた農地は、農地として課税され、固定資産税が安くなります。具体的には宅地の数百分の1から数十分の1の税額になります。
また、生産緑地に相続が発生した場合、相続人のうちの誰かが営農している限り、相続税の支払いを猶予されます。ただし、農業をやめたとたん莫大な相続税の支払義務が発生するので、相続人は農業をやめたくてもやめられないといった問題が起きています。
相続税の猶予とは?
相続税の猶予とは、農業をやめたときに相続税を遡って払わなければならないことを意味します。相続人にとっては、終生、営農しなければならないような状況になる場合もあります(平成13年12月31日までに相続した場合では、猶予期間は20年に制限されています)。
生産緑地になることで制限を受ける行為
・当該土地の所有者または管理者等は、農地としての維持管理を求められる。
・農地以外としての転用・転売はできない。
… 農地としての転売は、農地法による手続により可能。
・宅地造成、建築物等の新築・増改築などはできない。
(農業用ビニールハウスなどは、自治体首長の許可により建設可能)
・土石の採取、水面の埋め立て、干拓などが制限される。
・上記に違反した場合、原状回復命令が出されることがある。
営農者の本音と実態
このような声をよくお聞きします。
「先祖代々の土地は売りたくない。自分の代に取得した土地なら比較的抵抗なく売れる。」
「生産緑地指定後30年くらい農業できるだろうと思っていたが、30年は意外に長い。」
「売らずに貸すという手段もあるが、コンクリートの建物は好きではない。建築費は値上がりしているし、銀行はお金を貸してくれない。」
・営農者本人は高齢のため、パソコンでいろいろ調べたり勉強したりしない。
「親父(営農者本人)には宅地化して売ってほしいが、どうやって説得したらいいだろうか。」
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